藤原岩造:
邂逅の山、憧憬の峰/上高地からシャモニへ
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■スイスから帰国して、最初に訪ねたのは上高地でした。1997年10月、小梨平の河原に立って穂高連峰をしばらく眺めていましたが、その内に、もう一度あの頂きに立ちたいという止み難い想いが湧いてきました。
■2005年、70歳を越えて、私は11月の上高地に足を運びました。高校時代に接した芭蕉の俳句を思い浮かべながら、上高地から明神、徳沢を散策し、横尾まで入ると山麓にはカラマツが風に散っていました。この季節、春秋の彩りはなくても、枯れ葉や霜など、なぜか晩秋の上高地には引きつけられます。
■2008年10月、久しぶりに立山の紅葉を撮りに出かけました。連日の好天気に恵まれ、立山連峰、劔岳、そして富山湾に沈む夕日を眺めることができました。ただ、肺活量が少なくなったのか、いつもの登り道がとても苦しく、息切れがひどくなっていました。もう穂高や涸沢などの高所は無理かもしれません。そろそろ私の山旅もフィナーレが近づいているようです。これからは上高地や立山の天狗平を散策しながら、好きな写真を楽しんでいきたいと思っております。
藤原岩造
著者プロフィール
1934年生まれ
本 籍 京都府竹野郡丹後町間人(現在の京都府京丹後市丹後町間人)
現住所 東京都武蔵村山市本町 3-53-3
趣 味 音楽鑑賞 囲碁 ゴルフ 山旅と写真
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